Corporate Information 社長メッセージ

この2年以上にわたり、人類は新型コロナウイルスという脅威に直面しており、世界中で従来の生活様式に変更を迫られる状況が続いています。

こうしたパンデミックの状況下においても化石燃料の消費は進み、主要な温暖化ガスの一つである二酸化炭素の大気中の濃度は一貫して増え続けています。温暖化ガスの増加は気候変動を引き起こし、人類がこれまで築いてきた文明社会を脅かしつつあり、地球全体の課題となっています。

第二次世界大戦の教訓から、平和を維持する枠組みや人や物、情報の自由な移動を推進するしくみが作られてきました。
しかし、ロシアによるウクライナ侵攻にみられるような力による現状変更や世界貿易機関(WTO)における先進国と新興国の対立、権威主義の政府による人権侵害などがこれらの機能不全に拍車をかけています。

このように世界では持続可能な社会をつくろうとする動きに対して強い逆風が吹いていますが、一方で気候変動への対策によって脱炭素社会の実現に向けた産業構造の劇的な変化が予想されており、新技術への投資も期待されています。私たち三建設備工業は「SANKEN Challenge 2030」を掲げて持続可能な社会の実現を目指して努力を続けてまいります。現在取り組んでいる中期経営計画(2021~2023年)は、これに向けての第一段階と位置づけます。

私たちの手がける環境づくりにおいても、温暖化ガス排出抑制やZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の普及といった課題を解決するのみならず、脱フロン、省資源、廃棄物抑制・リサイクル処理など、ますます複雑化する要求にお応えしていきます。
そして、数十年にもわたる設備のライフサイクルに対応した技術とサービスを提供する企業として日々邁進しております。

社会とのさまざまな協力関係の構築とともに、コンプライアンス遵守をはじめとする会社のしくみとしての内部統制のレベルアップをはかり、それをもとに行動する「人」の意識を高める努力を続けてまいります。また、お客様に継続して安心と信頼をいただき、ご支持いただくために、従業員と関係するすべての人々が働きやすい環境づくりにも心がけております。
環境をつくり上げ、その維持にたずさわるのは人であり、風通しの良い人間味豊かな組織風土の中で、意欲に溢れかつ日常においても心豊かに生活している人々こそ、お客様に本当に良い環境やサービスを提供することができると考えるからです。

私たちは、企画段階から設計、施工、メンテナンス、そしてリニューアルに至るまで総合的な環境づくりのプロフェッショナル集団として、これからもお客様に、社会に、地球環境の保護に貢献してまいります。
そして、これからも空気と水の環境創造企業として脱炭素社会づくりのリーディングカンパニーを目指し、今まで70年余の歴史を通して築いてきた経営基盤をさらに一歩一歩しっかり固め、100年に向けて歩んでまいります。

代表取締役社長
松井 栄一