Topics トピックス

新入社員研修にて、「点群データ×ドローン」による改修工事の先端測量現場実装トレーニングを実施いたしました

2026/08/05

会社情報

当社は、7月27日に本年度の新入社員研修参加者48名を対象とした「先端測量現場実装トレーニング」を実施いたしました。本研修は、近年需要が拡大している「改修工事」における最大の課題である「図面の不備」と「現物に即した図面の不在」を解消するため、地上と空中からアプローチする「ハイブリッドスキャン技術」の有効性を体感し、現場配属後の早期戦力化を図ることを目的としています。

■ 研修実施の背景:改修工事における「Reality Gap(現実と図面の乖離)」の克服
図面通りに施工が進む新築工事とは異なり、改修工事においては増改築や過去の施工履歴によって既設配管・ダクトが複雑化しており、既存の設計図(直線的でシンプル)と実際の現場(複雑に絡み合う設備)との間に大きな乖離(Reality Gap)が生じることが最大の課題となっています。

従来の手作業(メジャー等)による現況把握は、高所や狭所における落下の危険性、ヒューマンエラーによる採寸漏れやミス、ミスの発覚による手戻りの多発など、安全性・確実性・効率性の観点から限界を迎えていました。この課題に対する有効な解決策として、同社では無数の点で構成された3Dデータである「点群データ」を活用した「現場のデジタルコピー」の導入を進めており、今回の研修を通じて次世代を担う新入社員への技術承継と意識改革を行いました。

■ 研修カリキュラム概要:座学から実地訓練への即応展開
研修は、同社研修施設の「さいたま技術センター」にて実施。理論を学ぶ「座学」と、実際に機器を操作する「実地」の二部構成で執り行われ、新入社員研修参加者48名が最新テクノロジーの現場有効性を体系的に学びました。

■ 実地訓練の詳細:1F・2F吹き抜けの実習スペースと6F機械室を連動させたハイブリッド実習
実地訓練では、受講者を2組に分けてさいたま技術センターの実習スペース(1F・2Fの吹き抜け)」と「機械室(6F)」の2つの現場へ配置し、時間を分けて交代で体験するローテーション方式を採用しました。これにより、全員が漏れなく地上と空中の双方のデータ取得手法を深く学びました。

1. 【空中アプローチ】実習スペースでのドローン操作訓練
・プロフェッショナルによる指導:同社に所属する熟練の「社員パイロット」3名が講師を務め、安全管理から運用のノウハウまで直接指導を行いました。
・きめ細かなグループ編成:研修参加者を5つのグループに編成し、密度の高い操縦訓練時間を確保しました。
・安全性を考慮した機体選定:実習には航空法上の免許を必要としない安全な「ホビー用ドローン」を使用し、屋内での安全確保を徹底しました。
・高度なデモ飛行の披露:指導の締めくくりとして、社員パイロットによるプロならではの高度なデモ飛行を披露。狭小な空間や入り組んだ設備周辺を安定して飛行する技術を見せることで、実業務への適用イメージを具体化させました。

2. 【地上アプローチ】機械室での3Dスキャン実習
・固定式3Dレーザースキャナー実習:三脚に固定した高精度スキャナーを用い、ミリ単位で空間をデジタルコピーするプロセスを体験。短時間で広範囲を網羅的にデジタル化する迅速性を学びました。
・iPadを活用したクイックスキャン実習:機動性に優れたiPad(LiDAR機能)を用いたスキャン操作を行い、現場で手軽に現況の3D形状を取得する最新ワークフローを体感しました。

【目指す成果物】全方位デジタルツインの完成とBIM連携
地上(固定式スキャナー・iPad)と空中(ドローン)から取得したそれぞれの点群データを統合することで、現場を完全カバーする「死角ゼロの全方位点群データ」が生成されます。これを3D CADおよびBIM(Building Information Modeling)へシームレスに直接連携させることで、現実と図面のズレをゼロにし、足場仮設コストの抑制や改修設計の圧倒的な精度向上へと繋げます。

■ 今後の展望
三建設備工業は、今回の研修参加者が配属先でこれらの最新測量テクノロジーを積極的に現場実装していくことで、建設・設備業界全体の課題である人手不足の解消や技術承継を加速させてまいります。「確実な安全保障」「圧倒的な設計精度」「データ資産化」を軸とし、現場の「今」を写してプロジェクトの「未来」を確実にするデジタルツイン推進を今後も強力に展開してまいります。

トピックスのトップへ