
当社は10月17日に、欧州の認証機関ABS-QEにてBIMの国際規格であるISO 19650の主任審査員を務めるフェルナンド氏(フェルナンド・イグアル・ムニョス:Fernando Igual Munoz:スペイン)を講師として招聘し、「欧州におけるBIMの最新トレンド」と題した社内講演会を開催いたしました。
当日は、主に技術統括本部所属の社員が出席。今後、国内でも本格化が見込まれるBIMによる建築確認申請への対応を念頭に、参加者は熱心に耳を傾けました。質疑応答では多数の質問が寄せられ、予定を大幅に超える2時間以上の白熱した講演会となりました。
■講演会の主な内容
フェルナンド氏は、多言語・多文化で構成されるEU圏において、建設プロジェクト関係者の円滑な意思決定を支える「共通言語」としてBIMがいかに不可欠な存在であるかを解説。また、EU各国が連携し、行政の強力なリーダーシップのもとでBIM導入を推進している現状についても語られました。
日本でも導入が進むCDE(共通データ環境)については、欧州での先進的な実例を交えながら、その効果的な運用方法を具体的に紹介。特に、ISO 19650で規定されながら日本では見過ごされがちだと指摘されたのが「責任分担表」の重要性です。フェルナンド氏は、プロジェクト全体の円滑な遂行と品質管理の根幹をなす最も重要な要素であると強調しました。
さらに、フェルナンド氏が自ら開発に携わったISO 19650-3(運用フェーズ)に準拠したソリューションが紹介され、将来的にはISO 19650-2(設計・建設フェーズ)との統合が見込まれるなど、規格の展望についても言及がありました。
三建設備工業は、今回の講演会で得た知見を活かし、BIM活用のさらなる高度化を推進することで、建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献してまいります。



























